2019-11-14
こんにちは。朝は雨が降っていましたが、今日も晴れました。洗濯物がよく乾きそうです。
今日は先日学んだ注型成形についてです。注型成形とはシリコンや樹脂で製作した型に液状材料を注入し硬化させる事で成型する工法です。シリコン型を使用する場合はマスターモデルがあれば簡単に型を製作することができ、また金型では困難な複雑な形状も容易に型を製作することができます。
また樹脂型の場合は金属型と比較して型加工が容易なためコストを抑えて型を製作することができるため数個程度の製作であればコストメリットがでます。ただし、材料は液状材料に限られてしまうためシリコンとウレタンゴムしか材料は選定できません。
また量産時の材料と液状材料は違うため量産試作として機能や物性試験をした際に評価ができないなどのデメリットもあります。
西尾
2019-11-11
こんにちは。一週間が始まりました。今週もお問い合わせお待ちしております!
今日は、3Dプリンター用の材料で、熱可塑性樹脂であるABS樹脂の物性を再現したABSライク樹脂(レジン)についてです。この材料はABS樹脂の強度・耐久性・耐熱性を再現したUV硬化レジンであり、3Dプリンターで使用すると最終品に近い機能やデザインを持つプロトタイプをつくることができます。
特徴としては強度・耐久性・耐衝撃性・曲げ強度・引張強度に優れています。またFDM(熱溶解積層法)の3DプリンターとABSフィラメントに比べて、滑らかで高精細な仕上がりが可能です。
また従来ABS樹脂の試作は、従来切削加工で行われてきましたが、外注による切削だと数週間から数カ月の期間がかかります。しかし、レジンを用いた3Dプリンターであれば数時間から数日で試作品をつくることができます。また、高精細で滑らかな仕上がりができるため、後加工も不要です。とにかく効率的に試作品をつくりたいときにお勧めです。
西尾
2019-11-07
おはようございます。今日も名古屋はいい天気です。ここのところ指値.comへの問い合わせを非常に多くいただいております。私も微力ながら協力し、順に対応しておりますのでお待ちください。
引き続き成形品、加工などなんでもお待ちしておりますので、ぜひお気軽にお申し付けください。
さて今日は同行中の会話の中で出てきたニトリルゴム(NBR)について書きたいと思います。
NBRは、ブタジエンとアクリロニトリルの共重合体からなっています。基本的にはアクルロニトリルの含量によってゴムの特性が決まり、量が増加するにしたがって、鉱油系の油・炭化水素系の燃料に対する抵抗は良くなります、が逆に低温柔軟性は悪くなります。
NBRは引張り強さ・耐磨耗性が比較的良いため、最も重要な材料の1つとされています。ただし、ゴムの構造中に不飽和結合を含むため耐候性は良くありません。従って、ニトリルゴム製品の保管場所はオゾンを発生する電気装置の近くや直射日光のあたる場所は避けなければなりません。
ニトリルゴムの用途は、その優れた耐油性を利用した工業用品に幅広く使用されています。最も使用量が多い分野は、自動車部品関連です。Oリングやオイルシール、オイルホースなどに使用されています。自分も取り扱いの多い素材なので覚えておきます。
西尾
2019-11-05
おはようございます。連休が明けました。休み中、自分は友人の家の部屋の片づけに行っていました。ゴミ屋敷化した家を一から清掃したので疲れましたが気分はよかったです。みなさんは休日をどう過ごしましたか?
さて、今日はポリカーボネートについてです。ポリカーボネートは熱可塑性樹脂に分類され、プラスチック素材の中で最高度の耐衝撃性を持つことで知られています。耐衝撃性はABS樹脂の5倍、ポリ塩化ビニルの10倍、ポリエチレンやアクリル樹脂の50倍にも達するほどの強さを持つために、ハンマーなどで強打しても割れることがありません。
また、ポリカーボネートは耐候性、耐熱性にも優れ、透明度が高いことで知られています。この高い物性と見た目の美しさから、ポリカーボネートは一般の工業製品から、軍事目的と幅広く使用されています。例えば携帯電話のボディに使われたり、カメラのボディやレンズに使われるほか、オートバイのヘルメットに使われたりします。ほかにも食器、文房具、メガネやサングラスにも使用されているようです。こう見ると、日ごろ私たちが触る多くの製品に使われているのが見えてきます。
さらに加工性も高く、プラスチックの基本的な成形方法である、射出成形や押出成形、真空成形やブロー成形など、ほとんどの成形方法に対応しています。一方でアルカリには弱いので注意も必要です。
西尾
2019-11-01
こんにちは。今日も上司の方に同行してきました。最近は少しずつではありますが簡単な事務作業も手伝っています。自分はまだまだ処理のスピードが遅いので慣れていかなければなりません。頑張ります。
今日はポリエチレンについてです。ポリエチレンはプラスチック素材の中で最も原料価格が安く、加工がしやすいことで知られています。射出成型やブロー成型と相性がよく、ラップやフィルム、食品容器、バケツ、洗面器、サンダルまであらゆるものに加工されます。
特性としては、ポリエチレンは耐寒性、防水性、絶縁性、耐油性を持ち、一方で耐火性は低いようです。また、接着性も悪いため印刷や塗装には注意が必要です。
またポリエチレンは低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンに分けられます。低密度ポリエチレンは、水よりも軽い比重0.91 – 0.92であるため水に浮き、耐薬品性や電気絶縁性は高く、耐熱温度70℃~90℃、柔軟で低温でも脆くなりません。そのためラップやフィルムといった包装材、食品用容器に最適です。高密度ポリエチレンは低密度ポリエチレンよりも剛性が高く、比重は 0.92 – 0.96、耐薬品性や電気絶縁性が高く、耐熱温度90℃~110℃です。この高密度ポリエチレンはバケツや洗面器といった雑貨類を始め、灯油タンク、フィルム、袋に使用されます。
さらにポリエチレンは発泡成形も向いており、当社でも発泡させた製品を広く取り扱っています。いまはちょうどそれらの商材の勉強中です!!
西尾
2019-10-31
おはようございます。今日は良い天気になりましたね。洗濯物がよく乾きそうです!!
さて、今日はアクリルについて書きたいと思います。アクリルは光線透過率が非常に高い素材として知られています。ガラスの光線透過率は92%であるのに対して、アクリルは93%であり重厚な質感を持っています。切断、穴あけ、曲げなどの加工など加工の自由度も高く、接着剤による張り合わせも可能となっています。
また物性を見ても対候性が非常に高く、光・風雨・雪に強いため看板や建築材料に適しています。また、万一破損しても大きく飛散することがありません。
さらに、繊維として使われていることも多いです。アクリル繊維はウールに似た性質を持っており、柔らかいだけでなくシワになりにくい特徴があります。私自身が所有しているセーターなどにも使われていました。身の回りのもので使われているものがないか探してみると、暮らしと密接にかかわっていることが見えてきそうです。
西尾
2019-10-28
おはようございます。週明けですね。一週間頑張りましょう!
今日はポリエチレンテレフタレート(PET)についてです。PETと聞くと皆さん馴染み深いと思います。ポリエチレンテレフタレートはテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを重縮合して得られる熱可塑性ポリエステルです。強靭で融点が高く耐熱性があり(融点256℃)、熱処理・延伸すると強度は著しく向上するためにペットボトルなどで利用されています。ペットボトルはホット飲料なども入れなければならないために耐熱性が高いPETが採用されています。一方でエステル結合をするためにアルカリに弱く、酸でも分解されてしまいます。ただし、物性として強さがあるため持ち運びの多く、飲料を入れる容器としては適しています。
加工方法としては射出成形やブロー成形が主体となります。ただし、ペットボトルは射出成型とブロー成型二つの工程が必要となります。プリフォームという試験管状の容器を射出成形で作り、その後、空気を膨らませて加工するブロー成形という方法でペットボトルの形にします。こう見ると、普段よく使うペットボトルも大量なロットで製造されるためいいものの、手間がかけられていることが分かります。
西尾
2019-10-24
こんにちは!今日は取引先の方からゴルフクラブをいただきました。これから練習を重ねて早くコースを回れるようになりたいです。
さて、今日は先日紹介したABSの特殊な加工法についてご紹介したいと思います。前述したとおりABSは射出成形や押出成形、ブロー成形、真空成形ができ加工性が非常に高いことが知られています。そんななかでも射出成型を応用すれば、TVやその他家電製品に使われるピアノブラックの色調を作ることができます。通常ピアノブラックは研磨と塗装を繰り返す方法で作られるため、非常にコストがかかってしまいます。一方、ABSはもともと光沢のある素材であるため、金型内の温度をコントロールすることで簡単にピアノブラックを作ることができるのです。
現在家のTVやカメラの外装はすべてピアノブラックになっていますが、おそらくABSだと思います。皆さんの家の家電製品もぜひ注意して見てみてください。
西尾
2019-10-21
おはようございます。この連休は岐阜県にある実家に帰っていました。特に何かしたというわけではないですが、美味しいお酒や美味しいご飯を食べられたのと、ゆっくりできたのでよかったです。
今日は五大汎用樹脂のポリプロピレンについて書きます。ポリプロピレンは略してPPとして記号表記され、組成としてはプロピレンを重合させた樹脂で、熱可塑性プラスチックの一つです。常用の耐熱温度は100~140℃で、プラスチックの中では比重が小さく、0.9~0.91となっています。耐熱性が比較的良好で、機械的強度にも優れた素材です。また表面に艶があり、光沢にも優れた素材です。着色も可能です。生産量も多い材料で、ポリエチレンに次ぐ量が生産されていると言われています。
一方、接着や印刷には不向きであり、表面硬度は高く耐摩耗性もある素材です。耐熱温度が高いため、電子レンジ用の容器としても使われます。自宅の保存容器はポリプロピレンであることが多いです。PPを使った容器は他の汎用樹脂よりも若干高価となります。酸性やアルカリ性の溶液には耐性を持ちますが、酸化性酸には侵されます。なお、日光に当たると白化していきます。
生活の中で密接にかかわる素材なのでぜひ覚えておいてください。今日はここまでにします。
西尾
2019-10-18
おはようございます。名古屋はどんよりとした天気です。今日も一日頑張りましょう。
今日は昨日紹介したポリアセタールの加工法についてお伝えします。昨日のブログでお伝えした通り、ポリアセタールはリコーダーで使われていたり、そのほかに歯ブラシの柄にも使われています。その理由としては切削加工やレーザー加工がしやすいことにあります。小学生の時にリコーダーを利用するとき、口の部分に名前を彫っていましたよね。また、歯ブラシでも必ず商品ロゴがあります。ポリアセタールは文字入れがしやすく、文字を入れたときに重厚感を演出できるために素材選定されたもののようです。
一方でポリアセタールは接着がとてもしにくい素材として知られています。一般的な接着剤で接着するのは困難で、表面をエッチングすることで初めて接着ができるようになります。エッチングとは表面を化学薬品で腐食させる加工方法です。また、接着するために溶着させる方法もあるようです。
この業界、適した加工法一つをとってもすべて覚えるにはなかなか時間がかかりそうです。頑張ります。
西尾